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士乎路紬の制作工程 |
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特 徴 能登半島は別名“志乎路(しおじ)”と呼ばれます。 この能登半島の入り口、羽咋(はくい)の近くで、故水島繁三郎氏によって生み出された士乎路紬は、昔ながらの技法に、工夫を加えて創作された新しい紬です。 水島氏は長年、草木染めの研究を続けていましたが、紬には結城紬の風合いと泥大島の色合いがすばらしいと確信を持ち、この二つの紬のすぐれた部分を併せ持つ作品を作り上げました。 士乎路紬は、生地に弾力性があり、着はじめからしなやかで肌によくなじみ、洗えば洗うほど風合いはさらによくなり、光沢もますます冴えを見せてくるという、大きな魅力を持つ手作りの紬です。 |
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千里浜海岸 近くに広がる、日本海・・・ 観光地としても有名な千里浜(ちりはま)海岸は、広い海原に能登半島の遠景も見渡すことができ、雄大な自然に魅了されます。 季節ごと、時間ごとに、能登のさまざまな表情を感じることができます。 |
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志乎路(しおじ)から直(じき)超え来れば 羽咋(はくい)の海 朝なぎしたり船梶(ふねかじ)もがも ―家持 越中国守 大伴家持(おおとものやかもち)が、天平20年(西暦748年)の春の出挙(農民に種もみを貸し、秋の収穫時に利息をつけ返納させる)の状況視察のため、能登地方を巡行した際、気多神社へ参詣に赴くとき海辺で詠んだ歌です。 家持は、朝凪の羽咋の海の景観に心をうたれ「船と梶があればなあ」と自分の願望を述べたものです。 |
![]() 歌碑 松村謙三筆 |
![]() 志乎路加良直越来者羽咋之海 朝凪之多里船楫毛加毛 家持 |
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水島 繁三郎 (1914~1991) 大正2年、群馬県前橋市に生まれる。 昭和13年、東京 工業大学を卒業。 その後、日本レーヨン(現ユニチカ)工場長、 山形県工業試験場長、埼玉県工業試験場長、東京工業大学 講師などを歴任。 その在職中から、日本各地の織物に興味を 持ち、全国の織物主産地の視察を続けました。糸の製造方法や 染色、製織について研究をするうち、自ら日本で最も美しく着やすい織物を作ることを思い立ち、昭和49年から石川県鹿島郡 (旧)鹿西町で本格的に取り組みました。 約40年にわたる草木染めの研究の成果として、伝統の織物の よさに高分子工学の専門知識を生かした士乎路紬を、昭和50年 春に完成。 現在も、「品質のよい織物をより安く」をモットーに、 能登部にて、シルク紬工房として継続しています。 |
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糸の選別 士乎路の製作工程の中でも、重要な作業の内の一つです。 手で糸くりを回しながら、人の目と手で、節の大きい部分など、丁寧に取り除き、平らな糸だけを切ってはつなぎ、上質の糸を作り出していきます。 真綿紬の味がよく出る手紡ぎならではの風合いに仕上がります。 |
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生糸(きいと)かけ この工程は、厳しい選別を受け出来上がった糸に、生糸を右より左よりと、その真綿糸にコーティングする様に巻きつけていきます。 この工程をすることによって、真綿の毛羽立ちを押さえると同時に、糸の太さもより均等になります。 |
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種糸(たねいと)作り これは、絵絣を作るための工程で、図案に合わせて緯絣の部分を一本一本丁寧に墨付けを行います。 これが絣を括る目印になります。 |
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墨付けを行った部分を括って、絣を作っていきます。 模様を出すための絣括りは、微妙な作業が反物の柄の面白さや、仕上がりを左右する、大切な過程です。 締め具合や正確さが要求されるこの作業は、極めて難しく、大変な熟練の技を要します。 |
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織 り 出来上がった絣糸は、高機と呼ばれる機で、投げ杼(ひ)により、一反一反丹念に織り上げられます。 踏木を踏んで縦糸を開いたら、片手で杼(ひ)を投げ入れて反対側まで糸を通します。 片方の手で杼を受け止めたら踏木を踏んで絣糸を合わせ、筬打ち(おさうち)をします。 これら一連の動作を繰り返していきます。 熟練した職人によって機が織られると、気持ちのよい一定のリズムの織音が鳴り響きます。 投げ杼によって織り上げますと、よりゆっくりとした早さで丁寧に織ることになり、打ち込みもしっかりした、風合いの良い着物になります。 また士乎路紬は、たて糸よこ糸共に真綿紬の糸で織りますので、同質の素材を使うことによって、本来の真綿紬の持つ、軽くてあたたかな、ふっくらとした風合いを楽しんでいただくことが出来ます。 |
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![]() 和田 博夫氏 武久 千恵子氏 |
士乎路紬の作り手 武久 千恵子氏 故 水島 繁三郎氏の後継者。 産地である能登部にて、主に製織、糸の整経をこなしておられます。 水島氏の意志を継ぎ、探求を続けておられます。 和田 博夫氏 永年、故 水島 繁三郎氏に仕え、今もなお水島氏の意志を継ぐ人物です。 主に糸の整経等を担いでおられます。 細やかな神経を注ぎ、日々精進を重ねておられます。 |